感想メール考
1.世間一般の動向 三行メール。 実際見たことないのですが――― 本当にあるらしいです。しかも今でもあるらしいです。 内容としては、 管理人様。 パス請求お願いします。 ヒイラギ ●●●@biglobe.ne.jp みたいなかんじ。確かに三行。 別にメールが来ているんだからそれでいいんじゃないの? と私がサイト管理者の友人に尋ねたところ、『大馬鹿者ぉぉっ』と一喝され、その破壊力にまつわるお話をいろいろ聞かされました。 一番すさまじかった例は、たった一通でサイト移転・閉鎖したことがあるようです。……閉鎖は凄いなぁ。 大騒ぎしすぎじゃないの? ……といってみたところ、 「そうかなぁ。丁寧語使っていたとしてもさ、礼儀としてどうだろう。 お店に注文するときはこういう手紙を送るけれど、もし別の人から『○○を売ってほしい』って内容の手紙書くときに、挨拶もなにも抜きで書く? 初対面の相手にさ、『お前ごときには何一つ言うべきことがない』って言われているようなもんだよ」 と、友人談。 うーん。確かに、初対面の方にメールを送るときは挨拶を考えたりといろいろ手間をかけるわけですから、そういうことを一切しないで事務的にするということは、端的にいって、見下しているわけですよね。 受け取った側が、『ああ見下してるなぁ』と感じてしまうのも無理はない、と。 そういうわけで、近頃はパス請求に当たって、 「あなたの○×□のCP観をお書きください」 「感想を必ず三行以上お書きください」 と、する例が増えてきました。 2.ロムラー側さあ大変。 さて、このように三行メールを禁止が叫ばれるようになると、送る方(ロムラー)側にはとても大変なわけです。 まあ一言で言えばこんなかんじ。 いきなり感想なんて言われても書けるかよ! 作文なんて二年生(小学校)のころからやってないわ! …………です。 普通に考えればそうなんですよ。相手を見下している云々というわけではなくて。 モナリザの絵に感想いえますか? 聖書に感想文かけますか? いやもっとストレートに。現在一番売れているコミックの作者に、あなたは感想がかけるんですか? …………無理…………ですよね。 書く内容が思いつかないですよね。 面白いです。 ―――という感情を、いったいどう他にいえばいいのか。 思い出してください。夏休みの宿題。 400字詰原稿用紙五枚の白紙がどれだけ恨めしく思えたことか。 3.両方ともごもっともなわけです。 では、感想を要求する管理人はひどい要求を押し付ける傲慢な人なのでしょうか? それとも、見ているばかりのロムラーは管理人の努力を見下す悪人なのでしょうか? ―――それは両方とも違うと思います。 管理人側とロムラー側との間には、一つ、大きな誤解があります。 感想メール = 感想 ……ではありません。 感想メールは、感想とは別モノといってもいい。 作品の感想に拘らなくてもいいし、作品以外のことでもかまわないのです(サイトデザイン見やすいですねー。なんて送ったことがある)。 相手を励ますような一言で十分。近頃ウエブ拍手が流行ってますが、ウエブ拍手で気軽に『新作楽しかった〜 ぽち』と送るような感覚で、二通は書けちゃいます。 ただ、一つネックとなるのが、 書き慣れてないから書けるか! ということです。 書き慣れないと、語彙や内容、ネタが思い浮かばないので筆が進みません。 その点についてはなんとかサイトを充実させるよう鋭意努力致しますので、まずは一通、ためしに書いてみて下さい。 ↑ ※ 蛇足 ※ <ロムラー的意見。> ロムラーだけをしていると、 「感想なんか書けるかっ」 と思うんですよね。普通に。自分で作品を作ってないときは。 ネットが発達しない頃の同人活動では、 感想といえば、綺麗な字で、丁寧に丁寧に間違わないように気をつけて、80円かけて…………送ったものです。(当時は62円だったかな?) まず書かないのが当たり前。どうしても書くときは、相当凄い同人作家だけに。 たしかにNETにはさまざまな作品があるけれど、書くべきレベルじゃないなぁー ……と、ロムラー時代は思ってました。 今これに反論するとしたら、 『そんな大仰なモノは誰も求めてないよ。』 ですね。 ↑ <ロムラー的意見2。> パス請求に『感想をかく』という項目があっていわれたとおり書いたのですが、 一ヶ月以上音沙汰がなく、諦めてきた時に送られてきたメールは、 『請求ありがとうございます。 アドレスは●●●です。 こちらのサイト内の作品を読まれましたら、必ず感想をお返しください。』 でした。 相手には書くことを求めて、自分のほうはコピーアンドペーストの文章で送ってくるというのは、まあ……恐ろしい度胸だと敬服します。 |